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友人からメールが来て、その中で『私は、いわゆるハルキストって人たちに違和感を感じる。正直、村上さんが賞を取ろうとどうでもいい。村上さんも、どうでもいいんではないかなぁ、、、』と。
ぼくも全く同感。
ぼくの場合は違和感っていうよりちょっと嫌悪感に近いかもしれないな。
『小説も読んだことあるけど、ほとんど好きでない。(中略)ジュンさんは、「村上T」は読んだ?小説も好きなの?』
村上春樹はTシャツのコレクターでもあるんだよね。ぼくはTシャツのコレクターではないので読んでないな。でも目の前にあれば、パラパラって見てみるかな。そこで何かココロに引っかかるものがあったらラッキーだしね。
村上春樹の小説は全てではないけど好きだよ。特に初期の方の作品が好き。初期三部作とかね。でも他の作家の小説も含めて一番好きなのは、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』。これは10回以上繰り返し読んでる。
ただし、この小説に惹かれるのは『世界の終わり』の方。「世界の終わり」と「ハードボイルド・・・」の二つの物語が並行して描かれて最終的に一つに収束していくわけだけれど、ぼくは「世界の終わり」の方だけ読むことが多いよ。
この小説の元になった『街と、その不確かな壁』を鶴舞中央図書館の文學界だったかのバックナンバーで読んで、それを図書館のコピー機でコピーして(持ち出し禁止なため)、それをMacで入力したよ。暇だよね。一文字ずつ入力したわけ。つまりそれくらい好きなんだと思う。
村上小説が爆発的に売れた『ノルウェーの森』がぼくにはダメで(あの当時はまだ若かったからかもしれないからまた読み直してみようかとも思ってるんだけど)、それ以後は熱心な読者とは言えないね。でも、彼の短編小説や、翻訳が好きで、最近はレイモンド・カーヴァーの翻訳が特に好きかな。
生身の村上春樹は、東京FMの「村上RADIO」(今のところ15回分かな?)を録音したのを繰り返しBGMとして聴いてて、小説世界の雰囲気とは随分と違うことがわかった。ただ彼がふとつぶやくように発する言葉がぼくのココロに引っかかることが時々ある。それがいいんだよね。
「男女関係において誤解も大切だ」とか「忘れるってことも大切だ」とかね。
カッコつけなところとか、オタクなところとか、ちょっと威張りん坊なところとか(権威的に威張ってる奴をぼくはヘイトするけど、彼のはそんな威張りではないから許せる)、生身の村上春樹は決して無口で高潔なインテリゲンチャではなくて、普通の俗っぽいところもあるおじさん・・・ってところも、いいなとぼくは思ってる。
以上がメールに対するぼくの返事。
で、友人が一体どの小説を読んで、ほとんど好きでないという感想を持ったのか、それが気になるところだね。初・村上春樹がどの小説だったか・・・は影響大きいかもしれないね、特に長編・短編・翻訳・エッセイ・旅行記・ドキュメンタリーと作品が多いからね。全く異なった印象になるかもね。
*写真は今朝早起きして焼いたベイクドレモンチーズケーキ。遅寝早起きのため眠た〜い!まだ午前10時半前だぁ。