2023年5月3日水曜日

【20230503:水】+++後悔のため息を吐いた+++


 

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久しぶりに机周りを整理し始めた。段ボール箱の中身を確認する。
それぞれに夥しい数の写真や手紙や葉書が詰まっている。
40年前からのものたちだ。

気になった写真や手紙、葉書を手に取る。

写真には若造のぼくがいて、
若造の男友だちやその当時の彼女が少しはにかんだ表情でこちらを見ていた。

また若造の教師だったぼくは遠足や球技大会、体育祭などの学校行事でクラスの生徒たちと一緒に教師というよりむしろ兄貴のような感じで写真の中におさまっていた。
まだくたびれていない、エネルギッシュなぼくだった。

手紙や葉書も手に取ると一枚ずつしっかり読んでしまう。
 
懐かしさではなく、切なさと後悔、申し訳なさでココロがいっぱいになってしまった。

ぼくのことを一言で表すならば不義理の塊だ。
ぼくに手を差し伸べてくれた人たちを置き去りにして、そのまま忘却の彼方に放り投げてしまったみたいだ。
過去を振り返らず、今と未来しか見ていない、そんな傲慢さが若い頃のぼくに垣間見られた。
ぼくは根っこのところで冷たい性格なんだと改めて思うのだった。

今更どうすることもできないのはわかってる。
取り返しのつかない不義理。
言い訳のできない無関心さと忘却。 

だけど、ほんの少しでも手繰り寄せることができるものもあればと思うぼくもいる。

一方で、もう一人のぼくはもうジタバタすべきでないとぼくに囁いてる。
それがぼくで、だからこそ今のぼくがあり、それを受け入れなきゃいけないと。

今日はそんな申し訳なさに満たされてしまったので、気分転換に外に出てみた。 
もう陽はすっかり傾いて夕方になっていた。

人の少ない公園のベンチに腰掛け、ぼくは青空にため息を吐いてみた。
青空は広く深く、ぼくのため息はなかったことのように風とともに空のカナタに吸い込まれていったよ。





2 件のコメント:

  1. こんにちは。今日の日記はすごく響いた言葉たちでした。このところ過去からのお知らせや近況報告を聞いて、一人ざわざわしていたところでした。今までもこの先もこのままでいるしかない自分を見たくないけど、見つめています。変われるはずもないんですけどね。

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  2. カフェオレさん、お久しぶりです。時々ちょっとセンチメンタルな気分になってしまいます。特に過去のものを見たりすると。そういうのも人生の後半部分をかなり進んできたからかもしれないです。カフェオレさんの「一人ざわざわしていた」と言う表現がカフェオレさんの気分をうまくあらわしてるなぁと思いました。いつも読んでくれてありがとうございます。またお会いできるのを楽しみにしてます。

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