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ぼくが新任英語教師として赴任した某県立高校。
隣の市の県立高校に転勤前の最後に担任した1年生クラスの生徒の一人。
その彼女が初めて来店してくれた。
33年ぶりだった。
注文をとりに彼女のところに行った時、ぼくはハッとした。
16歳の高校1年生のときの面影がそのままあったからだ。
コーヒーを淹れて持って行った時、おもいきって彼女に尋ねてみた。
『間違ってたらごめんなさい。もしかして〇〇さん?』
彼女の顔に笑みが浮かんだ。
『よくわかりましたね。』
彼女はぼくにとって、とても印象深い生徒だった。
まるでドラマ『北の国から』を彷彿とさせるような山と川に囲まれた古くて大きな家に陶芸家のご両親と暮らしていた。茅葺の大きな家の1階には特大の陶のオブジェが並んでいた。家庭訪問で訪れたぼくはただただ感激していた。
お話は生活空間となっていた2階でお母さんとしたのだった。
この家庭訪問以外にもアルバイトの許可申請のこと等記憶に残る生徒だった。
おとなしく、集団の中では目立たない彼女だったけれど、芯の強い、しっかりした人でご両親が遠い他県へ陶板を設置に行ったりした時は、数か月親代わりとして弟の面倒や家事を行っていると家庭訪問の際お母さんからきいたと記憶している。
ぼくが瀬戸でお店をはじめてから、彼女の家がかつてあったところを訪れることがあり、それがきっかけで彼女のことが気になっていたのだった。その時からでもすでに8年近く経っていることになる。
一つ意外だったのは、彼女がぼくのお店の存在を知ったのはご両親からきいたからではなく(実はご両親はお友だちと一緒に数年前偶然来店してくれていた)、ぼくの以前のブログをぼくだと知らずにたまたま読んでいたからだという。
まだお店を開く前からやっていたブログ『No Color's Ark II~無色のハコ舟II~』だ。
いろんな偶然が重なり、そしてVOUSHOというお店があったからこそ再会できたわけで、あらためて人生の不思議、醍醐味を味合わせてもらった一日だった。
そんな彼女も高校生のお子さんがいる49歳の素敵なお母さんになっていた。
本当に会えてよかった。
ありがとう。
数年越しにお邪魔することができてよかったです。
返信削除色んなお話ができて楽しかったです。
ちょっと話し足りなかったので忘れた頃にまたお邪魔するかもしれません。
素敵な空間とコーヒーありがとうございました。
ぼくもmさんの近況がきけてよかった。4月に撮るクラス写真がでてきて高校1年生のmさんを見つけた。担任を受け持ったぼくはすでにかなり擦り切れていた感じでした。
返信削除また是非来てください。待ってますね!