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コロナ禍で3年ぶりの瀬戸物祭の初日だった。
ぼくのお店の前の道だけ見てたら祭とはわからないほど閑散としてるけれど、文化センターにつながる道まで出るとそこは人でごったがえしてる・・・らしい。
瀬戸物廉売市会場からはずれていて、喧騒がなく、それはとてもありがたい。
それにも関わらず、お客さんはそれなりにあった。
ありがたいけれど、不思議なことだ。
どうしてこんな隠れたお店に来てくれたのか、一人ずつに尋ねたいほどだ。
「あなたはどうしてここにわざわざ来てくれたのですか?」と。
瀬戸物祭のメインストリートを行けば、瀬戸物だけでなく、カフェだってなんだって、そこで完結するはずなのに。
「せっかくだからVOUSHOってところでお茶しよ!」なんていう彼女や彼が居たとしたらありがたすぎて足を向けて眠れません(あ、冗談です。眠れてしまいます)。
それはさておき、瀬戸物祭の花火も実に三年ぶりだった。
ぼくはこの花火も、春の桜も、あと何回見ることができるんだろうと思うようになって久しい。
お店が終わって午後6時半。
花火があがり始める。
道行く人が立ち止まり、斜め上方を皆眺める。
老いも若きも、女も男も。
客観的に見てると不思議な光景だ。
見ず知らずの人であっても、同じ花火を見て、同じように「わー、きれいだね」とつぶやく。
花火を同時に見上げる共通体験でもって、束の間、見知らぬ人が仲間となるような、そんな感じもする。
クライマックスの打ち上げが終わり、あたりを静寂が再び覆うのをきっかけとして、またお互い見知らぬ人にもどり、それぞれの方向に分かれていく。
袖振り合うも他生の縁っていうやつか。
今年、花火が見られてよかった。
瀬戸物祭は明日まで続く。
*瀬戸川沿いの瀬戸物廉売市風景画像はぼくが撮ったものではないんだな。人混み苦手なのでね。画像見てるだけで暑そうで疲れちゃうなぁ、ぼくは。
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