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8年前、ぼくのお店をはじめた時にお祝いにもらった思い出の鉢植えのオリーブの木。
コガネムシの幼虫によって根こそぎ根を食い尽くされ瀕死の状態になったのを
地植えに替え復活したのだった。
そしてそのオリーブの木を再度植え替えたのは1年11か月前。
お店の隣地の宅地造成工事が始まる前日、2021年7月28日のことだった。
それから徐々にオリーブの葉は枯れはじめ、最終的にすべての葉が落ちてしまっていた。
丸坊主の状態で二回目の春を迎えた今年も全く芽吹く兆しは見られなかった。
太い幹はまだ水分を含んでいるようだったけれど、細い枝は乾燥して死んでしまっているように見えた。
再度植え替えた土質は良くないし、オリーブの根にも大きなダメージを与えてしまったので、根付くことなく緩慢な死を迎えるのかもしれないと覚悟していた。
ところが今朝ゴミ出しを終えた後、ふとオリーブを見ると幹や枝から一斉に新芽を吹きはじめていた!
ぼくは正直とても感動した。
そして幸福感に満たされた。
人間の都合で再度植え替えられ、新しい芽をだすために1年11か月の間じっと力を蓄え続けていたんだと思うと、とてもいじらしくなった。と、同時に生命力の強さにも心を動かされた。
「よく頑張ったなぁ!」とオリーブの太い幹を撫ぜずにはいられなかった。
本当によかった!
死ななくてよかった!
先週岡田くんに(以前植物の苗や木を育てる仕事に従事していた)「幹を撫ぜたり、お酒を少しかけるといいですよ」と教えてもらってたので、営業時間が終わってから日本酒をお猪口に一杯だけ幹の根本にかけてみた。
ぼくはとても嬉しかった。
ただただ嬉しかった。
ぼくもがんばるよ。
*植え替え時の詳細顛末はこのブログの2021年7月28日の記事に。
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