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昨日映画『エヴォリューション』を配信で見た。
セリフが極端に少なく、全般的にダークで神経質な感じの映像だけど、ぼくの嫌いな映画ではなく、映像の切り撮り方や雰囲気がかえって好きな映画だった。
好き嫌いが大きくわかれる映画だと思う。
ぼくは好き。
この女性の監督が作ったもう一つの映画は『エコール』という森の中の閉ざされた全寮制の女学校の少女たちだけの映画だった。
ぼくはこの映画はわからなかった。
そもそも、予告編の中で使われているキャッチコピーがぼくをしらけさせた。
こんなコピーだった。
『大人に孵化する前の純粋無垢な(イノセントな)少女たちの世界へ、ようこそ』
はっきり言うけれど、女の子も男の子もイノセントかどうかなんて個によりますよ。
大人に孵化する前ってどの年齢をさしてるんだろう?
第一次性徴の頃?
それとも第二次性徴の頃?
いずれにしてもそんな頃に純粋無垢なんてないとぼくは思う。
少女に対する幻想。
まさか処女性だけで純粋無垢なんて言ってないと思うけれど、ぼくは少女の瞳の中に一瞬蠢く妬み、嫉み、意地悪、権謀術数にたじろぎさえすれ、おしなべてイノセンスなんて決して思わない。
繰り返すけれど、個によるんだと思う。
こういう一般化、普遍化したような言い方にぼくはイメージ操作を感じてしらけてしまう。
まだ『エヴォリューション』の方の得体のしれない女性的なものに人工的に孕まされる少年たちの方にイノセントを感じたくらいだった。
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