■□
昨夜高橋源一郎の飛ぶ教室を聞いていて吉田ルイ子が5月に89歳で亡くなっていたのを知った。
ぼくの学生時代、フォトジャーナリストの草分けとしての吉田ルイ子の仕事にぼくは注目していた。著作はもちろんのこと、彼女が唯一監督した映画『ロングラン』も映画館に観に行った。その原作だった『ローラースケートでアメリカを横断した』もその当時のぼくのバイブルの一つとなったし、大学卒業後北米大陸一人旅を行う動機の一つともなったのだった。ローラースケートは無理だからせめて自転車でとロードバイクをアメリカ合州国に輪行したのもその影響の現れだった。
吉田ルイ子の著作『ハーレムの熱い日々』がぼくの人生に及ぼした影響は今振り返っても決して小さなものではなかったと言える。今のぼくがここで自家焙煎珈琲店を営んでいるのも、大げさではなく、彼女がぼくの内的世界に一石を投じたその余波によるものだ。
そんな彼女も故人となってしまった。
時の移ろいと人生の短さを思わざるをえない。
人生は大いなる暇つぶしだとしたら、どうせなら死ぬまで暇を潰せる何かを持ち合わせたいものだ。
吉田ルイ子にありがとう!
*VOUSHO店内に置いてある吉田ルイ子の本。なぜか2冊ずつあるものも。
0 件のコメント:
コメントを投稿