2024年5月20日月曜日

【20240520:月】+++ぼくは信じない+++

 


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2階に置いてあるアナーコパンクバンドCRASSのポスター額装に入店後すぐに反応してくれたのは、常連のお客さんのSさんだった。

思いがけなかった。

まさかSさんとCRASSの接点があろうとは。

人は見かけによらない、まさに。

しばらく興奮気味に彼女と話したのはいうまでもない。ぼくと違い彼女は根っからのCRASSのファンだった!

ぼくは正直言ってCRASSの音楽自体の良し悪しはよくわからないけれど、彼らのアナーキーな理念と今なおその理念に基づいて生活してるところに深く感服している。

言動が一貫しているのは簡単そうに見えて実はとても難しい。現実世界では、一貫させようとすればするほど他者とぶつかり、軋轢をうみ、ストレスの元となるから、自分を守ったり、保身のために信念を曲げ合理化する人がほとんどだ。それを大人と呼ぶのかもしれない。このこと自体をぼくは咎めるつもりは全くない。人それぞれに置かれた環境も性格も異なるから処世術の一つだと思う。

ぼくが違和感を感じるのは若気の至りという言葉でもって過去をまるで笑い話にしてしまう人だ。

ぼくは、『信念』というものはそんなに簡単に変わるものではないと思っている。

時に自分の『信念』に基づいた言動が間違っていて、大きな後悔に至ることもある。でもそれは自分が一生引き受けて行くべきことだと思っている。

それを時代のせいや、その当時のオピニオンリーダーのせいにし、人生の終盤で『信念』を真逆の方へあっさりと乗り換えて嘯いている、そんな人を見るととても残念な気持ちになる。

そのような人を『変節漢』というのだけど、きっと本人は騙されていたと自分の選択責任を他者に転嫁し被害者面して済ませるのだろう。

そんな人をぼくより少し上の世代の人の中にときおり見かける。

それが知り合いだとしたらさらに残念だし、ぼくはその人の言うことを決して信じることができない自分と向き合うことになる。

寂しいことだね。


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