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ぼくのお店から徒歩20分くらいの団地に住んでるKさんのことが気になっていた。70歳過ぎて一人暮らし。車もないのでいつもリュクを背負って歩いてお店に来られる。
その彼が最後に来店したのが年末頃のことであり、今年になってまだ一度もKさんの顔を見ていなかった。
ぼくが心配しても仕方ないのかもしれないが、やはり心配だ。ぼくの銅版画作品を購入してくれてるので、その気になれば購入者名簿を調べて連絡を取ることはできる。だけど、ぼくの方から連絡した場合、来店を催促してるみたいな、つまり、営業目的で連絡してるような、そんな捉え方の違いが生じるのを恐れ連絡できないでうじうじしてしまうのだ。
VOUSHOというお店を通して縁あって繋がった人たち。時がたち、自然消滅していく人がほとんどだし、それはぼくたちの人生を振り返ってみても同様のことであり、当たり前のことなんだと思う。
出逢いと別れの繰り返し。
「さよならだけが人生さ」とまでは言わないけれど、ふと気付くと多くの人との縁が薄れ消えてしまっている。それはきっとぼくに限らないことだろう。
たとえそうであっても、今、人生の岐路にたってる人や、高齢で一人暮らしの人、持病を持って不安とともに暮らしてる人と知りあいになれば、その人のことが気になるし心配になる。Kさんもその中の一人だ。
そのKさんが今日、久しぶりに来店してくれた!
いつものようにリュックを背負い、キャップを被って少し汗ばんだ様子で来てくれた。
Kさんは元気そうでぼくはとてもホッとした。
彼はしばらくの間、実家のある松本市や友人の多い長野市に行っていたとのことだった。本当に良かった!
袖振り合うも他生の縁と言う。
偶然の積み重ねによってできた縁。しかもその人がぼくの苦手なタイプの人でなければ、これからもそんな縁を大切にしたいと思う。
ただし一つだけ心がけてることがある。
それは、善意の押し売りにならないようにすること。
まぁぐたぐたと書いたけれど、一番言いたいことはホッとしたってこと。
元気そうでよかった~!
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