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夕方、太くんとVOUSHOで二人だけの小さな酒宴。
9時過ぎに彼を見送った。
3時間が矢のように過ぎた。
話題はいつも尽きない。
今夜のキーワードは『浮き足立つ』だった。
マイナスイメージの言葉だけれど、振り返って見るとぼくの人生はいつも『浮き足立った』ものだった。
でも、そんな『浮き足立つ』自分も、あるいは『浮き足立ってる』他人も愛おしきものではないか、とも思う。
自分自身が『浮き足立ってる』ことを自覚して『浮き足立って』いるならいいじゃん!という結論にぼくらは達した。
あとはぼくらの共通の友人であるタカさんが以前ぼくに言ってくれた『やっつけ(or だだくさ)はいけない』ことだけ肝に命じておけば。
宴も終盤の頃。
ぼく自身も驚くことが起きた。
太くんがぼくに『キヨサクの「想うた」もいいけど、吉田拓郎の流星(森七菜)バージョンがすごくいいよ』 と教えてくれたのでその場でyoutubeで検索して聴き始めた時だった。
ぼくは初めてだったが、サラリーマン役の仲野太賀とスタバ店員役の森七菜が演じる有名なPVらしい。
キヨサクの野太い歌声は、あ〜なるほどな・・・と思った。竹原ピストルのようなメッセージ性の強い歌詞で多くの人が好むのも理解できた。
次に拓郎バージョンとなる「流星」を聴き始めて、ほんの数フレーズでぼくは動画をストップさせた。
「太くん、ごめん。ちょっとダメだ。胸が詰まってしまって・・・」と言うのが精一杯で涙が溢れて泣いてしまった。
こんなことは初めてだった。
自分自身に対して本当に驚いてしまった。
何がぼくのココロの琴線に触れたのかわからない。
ただただ吉田拓郎が数行の歌詞を歌っただけで胸が様々な想いでいっぱいになりココロの容量以上のものが一気に溢れた・・・そんな感じだった。
ぼくは嗚咽をこらえるのがやっとだった。
拓郎の『どうしてこんなに悲しいんだろう』を口ずさむたびに泣けてくるのだけど今回はそれ以上だった。
太くんが帰ってから、少し落ち着いた気持ちで再度この楽曲を聴いてみた。
今度は最後まで泣かずに聴けた。
『たとえば僕が まちがっていても』
『正直だった 悲しさがあるから』
『オーオーオオー 流れて行く』
この最初の3つの歌詞が引き金になったようだった。
不思議だ。
あの時の感情の高まりは一体何だったんだろう。
人のココロは不可解きまわりないものだね。
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