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2015年8月29日という中途半端で行き当たりばったりの日に、予めお店のオープンを告知することも一切せず、Vousho Coffee Factoryを開店させたのだった。学校の同僚や教え子にも教えず(厳密に言えば、30年勤めて同僚だった人で知ってたのは二人だけ)全くゼロから第二の人生をスタートさせたい、そんなぼくのこだわりだった。
うまくいくことより、失敗した後のことを考えて店作りしたと言って過言なかった。住居としても転用できる店に。
全てが試行錯誤であり、全てが自己責任となった。
組織の中で責任の所在が曖昧で自己決定権の無いのとは違い、個人経営は単純明快な潔さがあり心地よかった。
ぼくの周りに居る人たちも極端に言えば安定志向で自己保身に長けた人たちから大きく様変わりした。
もちろん良いことばかりでなくぼくの所得は恐ろしいほど減ったし、お店を作ったコストで経済的な不安はマックスになっていた。でも仕事に関するストレスは嘘のように少なくなった。
それなりに色々なことがあり、色々なことを経験した10年だった。
そしてこの10年の最後の営業日となるのが今日だった。
今、しみじみとこの10年をひとりかみしめている。
次の最初の営業日は8月30日(土)なのでその日が11年目のスタートになる。
2010年冬に名古屋市東区東桜の古ビル3階の一室を賃貸し改装して始めたのが、第一期VOUSHO(ワークショップの場であり現在のプロトタイプとしての役割を果たしてくれた)だった。
そのVOUSHOと現在のVousho Coffee Factoryの両方に足を運んでくれた人を数え上げてみる。せいぜい20人ほどだけれど、今のお店の原点を知る大切な人たちだ。
その新栄VOUSHO時代の倍の年月が過ぎ、今ではここ瀬戸でずっとやってたような錯覚に陥ることもある。このお店で知り合ったお客さんであり友人でもある人たちとずっと昔からの付き合いのような心置けない親しみを感じている。本当にありがたいことだ。
またここで始めたことで再会することができた人たちも少なくない。それも本当にありがたいことだ。
予期せぬコロナ禍があり、経営的にとても厳しい時もあったけれど、こうして今お店を続けられているのは安くないコーヒーを変わらず飲みに来てくれたり、ぼくが焙煎したコーヒー豆を買いに来てくれるた人たちのおかげ以外の何物でもない。
そんなことを思いながらこのブログ記事を書いてる。
この10年本当にありがとうございました。
*写真は新栄VOUSHO時代の一枚。プロジェクターでテオ・アンゲロプロスの映画をみてた時のもの。
10周年おめでとうございます!
返信削除数字で見ると「もう」なのか「まだ」なのか、長さが分からなくなっちゃう感じですね。でもやっぱりすごいことだわ。
これからも、身体に気をつけながら、やりたいことをボチボチと続けていってください。
いつもどうもありがとう。丸10年が終わり、とりあえず一つの区切り、一つの目標が終わった安堵感もあるね。でもやっとスタート地点に立ったと思って11年目をスタートさせようと。あとはどこまでやれるか、やれるところまで。集中力も無くなってきたのでほんとぼちぼちとやっていきます。これからもよろしく!
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