■
歳のせいもあるけど、とにかく最近のぼくは涙もろくていけません。
NHKの土曜ドラマ『17才の帝国』は一昨日の土曜で3回めが放映されたところ。
地方の海に面した小さな街を特別行政区として、人工知能と次世代の若者で政治を行うと言う国家プロジェクト。
人工知能が選んだ特別区の総理大臣は17才の高校2年生の男子だった。
就任していきなり、市議会を廃止。
旧態依然とした利権と癒着とは別次元の根回しも忖度もない政治を行っていく。
このドラマを見て、毎回ぼくは涙している。
簡単に言ってしまえば、ぼくにとって17才の総理大臣の真木亜欄がピュアでまぶしいからだ。
ぼくが失ってしまったもの、忘れてしまったものを突き付けられた気がするからだ。
ぼくは歳を重ねるごとに、反発しながらも、世間の常識やら組織のルールにがんじがらめになり、黒くて大きな渦にのみこまれてしまったからだ。
主人公の純粋な精神がそこなわれるのを、次世代の若い閣僚だけでなく、人口知能がバックアップし、旧勢力の反撃に耐え、徐々に真の意味の変革をしていくところにココロを強く動かされてしまうからだろう。
どんなものであれ、人間だけの組織や権力は必ず腐敗するとぼくは思う。
そこに人工知能が入ることにより、決定プロセスがガラス張りになり、腐敗を食い止めることができるのかもしれないと、ちょっと安易だけれど、そんな希望を抱きたくなった。
まだこれからこのドラマはどういう結末になるかわからないけれど、ぼくにとっては目が離せないドラマであることは確かだ。
主人公の神尾楓珠もいいが、星野源もいい。
音楽もとてもいい。
どういうわけか昔NHKで放映され夢中で見たアニメ「電脳コイル」を思い出した。
NHKという巨大組織の国内政治報道姿勢にはぼく自身批判的立場だけれど、ドラマやドキュメンタリーやラジオ番組に関してはすぐれた作品が少なくない。
ドラマで言えば、最近のものを思い出すだけでも「透明なゆりかご」、「ここは今から倫理です」、「恋せぬふたり」等がある。
また福祉番組の「バリバラ」も画期的な攻めの姿勢の番組で他の追随を許さない。
話がそれてしまったけれど、機会があったら「17才の帝国」見てください。
因みにぼくはNHKプラスでパソコン画面で何度も見ています。
0 件のコメント:
コメントを投稿